夢現


ゆらゆらゆらゆら
体が揺れてる
どうしたんだろう
どうしたんだっけ
動かない頭を
何とか回転させる

クエストに出発して
洞窟にたどり着いて
なんだか滑りやすくて
「気をつけろ」って声が…

あぁ、そっか
だから服が濡れてるんだ
やだな、気持ち悪い

「代わるか?」
ノルの声だ
「いや、いいよ」
今度はクレイ
いやに近くから聞こえる
「おれが、連れて行きたいんだ」

なんだぁ、夢か
都合のいい夢を見てるよね
でも、嬉しいな

「ありがとう、クレイ。大好き」
肩にまわってる腕に
ぎゅーっと力を込めた

そしたらいきなり
わたしを支えるクレイの腕が外れた
「く、苦し…」
力を込めた腕が
クレイの首をしっかり締めて

そこでようやく
夢じゃないことに気がついた

慌てて腕を外すと
不思議そうなみんなの視線があって
真っ赤な顔の説明も
できるはずもなく

クレイと顔を見合わせて
意味もなく笑ってごまかして

先に歩き出したみんなの後から
軽く絡んだ指を意識しつつ
二人並んで歩き出した





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