ささやかに、密やかに

ね、知ってる?
わたし、あなたが思ってるほど鈍感じゃないって。
あなたの視線を感じたり、あなたの態度にドキドキしたり。
ちゃんと、あなたを意識してるって。

でも、教えてあげない。
だって、あなたが思ってるとおりのわたしなら、
あなたの気持ちに気づいてないでしょ?
だから、もう少しこのままでいさせて。
微妙な関係、続けさせて。

でも、ちょっとだけヒントをあげる。
例えば、朝に必ず最初に「おはよう」って言ったり、
あなたには最高の笑顔を見せられるようにしたり。
わたしがあなたを嫌いじゃないこと、ちゃんと示してあげるから。

だから、わたしから目を離さないで。
ちゃんとわたしを見つめていてね。
いつか、もっと大人になったら、きっとあなたに言えるから。
大事な言葉、言いたいから。
もう少しだけ、待っていて。



ね、知ってる?
わたしは、あんたに恋してるって。
あんたは、わたしの好きな人が彼だって思ってるけど、
それはとっくに変わってるって。

でも、教えてなんてやらない。
だって、あんたは人を鈍感扱いするから。
あんただって、自分で思ってるほど敏感じゃないのよ。
わたしの気持ちに気づいてないなら、
はっきり言って相当鈍いわ。

だから、あんたに教えてあげる。
気のない素振りを続けてみたり、
たまにしおらしく甘えてみたり。
あんたをちゃんと頼ってること、少しだけなら見せてあげるわ。

だから、わたしをちゃんと見張ってなさい。
うかうかしてると、逃げ出すわよ。
わたしは大人しく寄り添ってるのは大嫌い。
小鳥だって、ちゃんと自分の翼で飛ぶんだからね。
見失わないように、追いかけてらっしゃい。



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