君の隣に立てるまで




君の言葉も無く泣く姿をはじめて見た。
君が泣き虫なのは知ってた。
それでもあんなふうに静かにただ背中だけが泣いてる、そんな姿は見たことが無かった。
「一緒にドーマに行かないか」
思わずそう話し掛けた。
そんな風に泣く君をほおって置くことなどけして出来なかった。
パーティを組んだばかりの頃は時々夜中にうなされていた事を知っている。
無理に声をかけることはしなかった。
どんなに言葉で慰めようとも君の気持ちを真実理解できるわけではない。
心を癒すのに必要なのは時間なんだと思っていた。
実際だんだんとうなされる回数も減って言ったし、それに何よりも君はいつも明るいから、気づいてやれなかったのかも知れない。
痛みはは薄れることはあっても、けして消えることは無いのだということを。
あの時そんな君の姿を見てはじめて自分の心に気づいたんだ。
君を泣かせたくない。
全ての悲しみから俺の力で救ってやりたい。
守ってやりたい。
そんなふうに思った。
そして分かった。
俺は君が好きなんだって事。
ずっと救われていたんだ。
君の明るさに、何気ない言葉に。
でもまだ君にはいえない。
俺はまだそんなに強くないから。
君を守るだけの心の強さを持ってはいないから。
だからどうかまっていて。
俺が強くなるまで、君の隣に立つ強さを手に入れるまで。
どうか今はもう少しだけ今のままでいさせてほしい。



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