間接Kiss♪

季節は夏。
直射日光を避けられるものの……やはり部屋の中でも暑かった。
「はぁ……暑い」 
机に頬をつける。
蝉の声がうるさく感じる。
「ずいぶんと暑そうだな」 
クレイの声が背後から聞こえる。
ムクリと起きあがり顔をクレイにむける。
シャワーでも浴びてきたのだろうか?
首からタオルをかけているが、前髪から雫がしたたり落ちている。
「あっ、いいもの持ってるね」
パステルの目にとまったものはクレイの右手にあるもの。
ペットボトルのスポーツドリンク。
側面に水滴がついているのを見て十分冷えているのだろう。
「飲む?」
髪を拭きながらクレイが差し出してくれた。
それを笑顔で受け取る。
「ありがと♪」 
口を付け傾ける冷たいものが喉を通るのが分かる。
「あっ!?」
クレイがそう叫んで口元をおさえた。
飲み口から口を離して目を丸くする。
「えっ、飲んじゃダメだったの?」
「いや、そういうわけじゃないんだけど……」
段々顔が赤くなっていく。
パステルは首を傾げながらペットボトルを返した。
受け取ったクレイは困惑気味の顔でそれを見つめている。
「やっぱり飲んじゃダメだった?」 
あんまりにも困った顔をしているのでパステルが覗き込む。
意を決したかのように口を開いた。
「これってさ――間接Kissかなって」
「……えっ!?」

「おいキットン……あの温度上昇カップルを部屋から出してくれ」
「近づくだけで暑いんですよ。トラップがやってください」
「暑いんだおう」
「暑いデシ」
「……隣で寝てくるわ」


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