ひたむきな想い



幼い頃の
がむしゃらな想いは
あのときと変わらぬままに
遠い故郷の路地裏で震えている

差し伸べられる手もなく
存在にさえ気付かれずに
きっと今でも

二人だけの思い出の地は
広大な故郷に
あまりにも狭すぎて

お前との出会いが
記憶に残る最初の出来事なのに

お前の笑顔も
ふくれ顔も
誰よりも多く
誰よりも傍で
いつも見てきたはずなのに

視線は交差せず
顔さえも向けられず
おれをすり抜けて
別の場所だけを

振り返ることさえできなくなったのは
お前がおれを見ていないから
聞こえた声に
後ろを見ても
声をかけられるのは
別の相手でしかないから

崩壊しそうな何かが
裸足で逃げ出していった
他の誰も入り込む余地のない
二人だけの思い出の場所へと

思い出の欠片を抱いて
今もそこに佇む
気付く誰かを心待ちにしながら

おれの心の中でも





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