俺は、まだ『大人』と自分の事を呼べるほどには成長できず。
『子供』というには年を取りすぎた。
けど、俺には仲間がいて、大切な人がいる。
俺の気持ちに気づかない、無邪気で鈍い、可愛い女性。
彼女は十分、女性らしく美しいけど。
心はまだ、少女のように無垢でいる。
俺は、彼女の部屋を訪ねる。
でも、彼女はもう夢の住人。
幸せそうな、眠り姫。
俺は、それでも嬉しくて。
寝顔が安らいでるのが嬉しくて。
彼女を見つめていられるのが嬉しくて。
いつか、ふたりで過ごせたら。
今日の気持ちを話したい。
君への気持ちを、自分の言葉で伝えたい。
俺は、そっと顔を寄せ。
君の頬に口づける。
甘い果実のような、柔らかい感触。
いつか、ふたりで静かに時を過ごせたら。
今日の気持ちを、きっと話そう。
君への想いを、自分の言葉で。
だから、それまでは、秘密。
《終わり》